1) 腰椎椎間板ヘルニアはどのような病気ですか?

 腰椎椎間板ヘルニアは、腰痛の主な原因の一つで20才代〜40才代の活動的な男性に多くみられます。椎間板は背骨を構成する椎体を連結し、背骨に加わる衝撃を和らげるクッションの役目もはたしています。腰椎の解剖については右の図を参考にしてください。

 椎間板の構造は饅頭や最中に似ています。中央にはゼリー状の弾力性に富む髄核という組織があり、周囲を線維輪という軟骨組織が囲んでいます。髄核が饅頭や最中の餡に相当し、線維輪が皮に相当します。この線維輪に何かの外力が加わって亀裂が入ると、その亀裂した部分を通して髄核がはみ出してきます。この状態が椎間板ヘルニアとよばれる病態です。下の図を参照してください。

 

 腰椎椎間板ヘルニアの原因はいろいろとありますが、一般的には重い物を持ち上げたり、腰を強く捻ったときに、椎間板に強い外力が加わって発症することが多いようです。

 症状は腰痛、下肢痛が主ですが、重症な場合は知覚が鈍麻になったり、下肢の筋力が低下したりします。これははみ出した髄核が神経根を圧迫するためにおこります。ごく稀には排尿障害や排便障害をきたしたりします。

 診断は症状から比較的容易ですが、ヘルニアのサイズや場所を調べるには、現在ではMRIという検査が最も有用です。この検査は非侵襲的検査で30分くらいで終わります。

 腰椎椎間板ヘルニアは整形外科で扱う脊椎疾患では最も多い病気です。慢性的な腰痛や下肢痛がある場合はなるべく早く整形外科を受診しましょう。

↑TOPへ戻る


2) 腰椎椎間板ヘルニアの治療法について教えてください。

 腰椎椎間板ヘルニアの患者様の8〜9割は保存的治療(手術以外の治療)で軽快します。手術が必要となる割合は全体の1〜2割です。保存的治療の方法と手術的治療の方法について当クリニックで行っているものを中心に紹介します。

〜腰椎椎間板ヘルニアの保存的治療〜

1.薬物療法
 腰痛や下肢痛を軽減させるために鎮痛剤の内服や座薬を用います。神経の機能低下を防ぐためにビタミンB12の内服や注射も併用します。湿布剤やローション等の外用剤も必要に応じて用います。当クリニックでは漢方治療を積極的に行っております。
2. コルセット療法
 背筋の安静とヘルニアの増悪の防止を目的として、コルセットを装着する治療です。スポーツ選手の場合はコルセット装着下でのスポーツ活動を行います。
3. 理学療法
 牽引療法(骨盤にバンドをつけて体重の約半分の重さで腰を引っ張ります)や温熱療法(腰を暖めたり、下肢に赤外線や超音波などをあてます)を行います。また、腹筋や背筋の筋力増強訓練も必要に応じて行います。
4. ブロック療法
 神経根ブロックや硬膜外ブロックを行い、痛みを軽減させます。神経根ブロックはヘルニアで圧迫されている神経根の周囲に局所麻酔剤を注入し、硬膜外ブロックはそれよりも中枢側の神経の通り道(硬膜外腔といいます)に局所麻酔剤を注入する方法です。当クリニックでは主として神経根ブロックを行っています。
 以上が代表的な保存的治療法ですが、どれか一つということではなく、組み合わせて行うことが一般的です。保存的治療で症状が軽快しない場合や、麻痺が発生した場合は手術的治療を行います。

〜腰椎椎間板ヘルニアの手術的治療〜

1. 従来の後方からのヘルニア摘出術
 背部の正中を約5cm切開して、後方からヘルニアを切除する方法で最も一般的な手術法です。効果も確実ですが、筋肉を剥離するため背筋のダメージは避けられません。
2. 経皮的髄核摘出術
 皮膚の上から椎間板を穿刺し、その針を通して髄核を摘出したり、レーザーで焼く治療法です。局所麻酔ですみ、ダメージも小さく術後の創痛も少ない点ですぐれていますが、有効な患者様の割合が70%ほどで確実性がやや低いといえます。ただ、効果がない場合でも後方からの再手術が可能で初回手術としてはやってみる価値は大といえます。レーザー治療は現在は保険外のため高額となります。当クリニックではレーザー治療は行っておりません。
3. 内視鏡下腰椎椎間板ヘルニア摘出術
 最も新しい手術方法で、当クリニックでも1999年よりこの方法を取り入れています。16〜18mmの小切開で円筒を挿入し、内視鏡で見ながら円筒を通してヘルニアを摘出します。背筋の剥離を必要とせず、ダメージの小さい方法といえます。効果も確実で現在、日本でも急速に普及しています。入院期間は従来の方法の約半分ですみます。

Q&A


医療法人
青森整形外科クリニック

〒038-0222 青森県青森市大字浪館字泉川19-2
TEL  017(729)0660
MAIL  info@mc-aoc.com

お気軽にお問合わせください。

ソファモアダネック社の掲載許諾

↑TOPへ戻る